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ワタリガニの特徴

ワタリガニの標準和名は、ガザミといいます。
ガザミとはハサミのことで二つありますが、一つは大きくもう一つは小さめのハサミです。
大きいほうのハサミで敵と戦い、小さいほうのハサミはものを食べるときに使われています。

第5脚が舟の櫂のようになっており、これを使って泳ぎながらかなり遠くまで移動することからワタリガニという呼び名がつけられこの名のほうがよく知られています。

また月夜に群れをなして泳ぐため「月夜ガニ」と呼ばれたり外見の形から「菱ガニ」とも呼ばれたりしています。

第2脚から第4脚までは普通のカニと同じ脚ですが第5脚はひれのように扁平になっていて遊泳脚となっていてすばやく泳ぐことができます。

ワタリガニの甲は横長の菱形で、甲の周りには棘がついています。
第9棘は最も長くて側方へ飛び出しています。

オスは青みの強い色で腹部の幅が狭く腹蓋も狭いのに対して、メスのほうは腹部の幅が広く腹蓋も左右に広く丸みもあるので、オスメスの区別は容易です。

カニは、敵から身を守るために自ら脚を切り落として逃げる習性があります。
これを自切といいます。

ワタリガニは、カニの中でも自切しやすいカニです。
また活きがいいものほど自切しますので、輸送中は自切しないようにカニをゴムなどでしばっておきます。
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ワタリガニの生息地

ワタリガニは、正式にはガザミといいます。
第5脚がボートのオール状になっていて泳ぐことができそれもかなり遠くまで移動することからワタリガニと呼ばれております。

ワタリガニの原産地となると、まずその生息している場所がどんな場所かということになります。

潮の流れが緩やかな内湾で水深30メートルくらいまでの砂泥底の所に生息しています。
内湾性の堤防などでハゼやマコガレイが釣れるような場所によく見られます。


大きな敵が来ると泳いで逃げますが、普段は砂の中にもぐって目だけを砂の上に出してじっとしています。

昼はそんな状態ですが、夜行性なので夜になると群れをなして泳ぎだすことから「月夜ガニ」などとも呼ばれています。

ただ温かい時期には浅場で生活してますが、秋になると深場に移動します。
そして冬には砂にもぐって冬眠するのです。

佐賀県太良町の「竹崎ガニ」など内湾を抱えるところが主な産地ですが、具体的には津軽海峡から九州までの、さらに韓国や中国、台湾の内海などに棲んでいます。

特に東京湾、三河湾、伊勢湾、瀬戸内、有明海などでは多く獲れます。
エビ類や小魚、またカレイやヒラメ、タイなどの稚魚を捕食しますのでそういった場所に多く棲みつきます。

ワタリガニの味の秘密

日本人が好物としているカニにはズワイガニや松葉ガニなど多くの種類がありますが、瀬戸内の人たちの間でカニといえばワタリガニを指し示しています。

標準和名をガザミといい、ひれのような足先で上手に海中を泳いで渡るところから、ワタリガニと名付けられています。

水温が高い夏の季節は脱皮の関係で甲羅ができあがらず身もしっかりしていませんが、秋の終わりから春にかけてのワタリガニはしゅんで、甲羅や身がしっかりしています。

日本海で獲れる松葉ガニなどは非常に有名ですが、瀬戸内海で獲れるワタリガニは、ほかで獲れるワタリガニより品質が良く甲羅の中に内子がたっぷり詰まっています。

カニ料理には甲羅酒、カニみそ、塩焼き、カニ汁などがあり、食べごたえ十分ですが、なかでも蒸しガニと内子の昆布詰めは絶品で、1度食べたら忘れられない料理です。
蒸しガニの身は、焼きガニにないしっとりとした食感があります。
この食感は冷めても楽しむことができ、身も殻からきれいにはがれます。

内子の昆布詰めは生の内子だけを2枚の昆布ではさんだ料理で彩りも鮮やかです。
焼き内子にないとろみとねばりが昆布のうまみとともに口の中で広がります。

ワタリガニは鮮度が落ちると異臭が発生するため常に食せるものではないのです。